ミスターSの本棚

インフルエンザワクチンは打たないで  母里啓子  双葉社

(ミスターSです)

インフルエンザに感染する人が急増している。
対策として思いつくのはワクチンである。
大方の日本人はそう思っている。

だが著者はきっぱり言う。『ワクチンはうつな』
著者は元国立公衆衛生院疫学部感染室長を歴任したウイルス学者である。

読者にこう問いかける。

『インフルエンザワクチンを打っても、抗体はのどや鼻にはできないからウイルスの感染を防げないこと、
他人へうつすことも防げないこと、インフルエンザ脳症はインフルエンザとは無関係である。
副作用で苦しんでいる人がいることを知っているだろうか』

我々素人にとっては驚くべきことではあるが、ワクチンやウイルスの専門家の
誰もが認めている事実であるという。
ワクチンを打ったから軽症ですんだという話も聞くが何の根拠もないそうだ。

知人が39度の発熱をし、近所の医院で』見てもらったが、案の定インフルエンザであった。
そのときの先生の言葉が印象に残っているという。

『インフルエンザなんてたいしたことはない。4~5日で抗体ができてすぐに回復する。
放っていても自然に治る』

のんびりした先生だなと知人は思ったそうが、正しいことを言っていたのだ。
むしろワクチンによる副作用を心配すべきなのだ。

では、なぜワクチン接種の『啓蒙活動』が行われているのか。

1962年から小中学生へのワクチン接種が始まり1976年には義務化される。
ワクチン接種を義務化したのにもかかわらず、インフルエンザにかかる子どもは減らない。

とうとう1994年には義務化から外れた。
効果がないことを認めたに等しい。

困ったのは製薬メーカーである。
過剰生産されたワクチンを処理するために新たに乳幼児、高齢者がターゲットになった。

医者にとってもインフルエンザワクチンはいい商売になる。
製薬メーカー・厚労省・医者の三位一体ビジネスモデルが浮かび上がる。
『啓蒙活動』はこのビジネスモデルを維持拡大するのが目的である。

私は、以前に取り上げた『なぜうつ病の人が増えたのか』という本を思い出した。
抗ウツ剤の新薬の登場がウツ病患者をつくりりだす巧妙なビジネスモデルのことである。
『もっともらしい話』には裏があることを教えてくれる。

著者は『医師も研究者もマスコミもしっかりして欲しい』と訴えている。
専門家や報道機関は、真実を伝える義務がある。


インフルエンザ・ワクチンは打たないで! [単行本]



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経済学は人間を幸せにできるのか  斎藤貴男  平凡社

(ミスターSです)


著者が6人の経済学者インタビューをした。
「幸せ」の定義は人それぞれで漠然とした問いかけではある。
だが、ここでは「経済政策」が人、社会を「幸福」に導いているのだろうかという
切り口で経済学者に迫っている。

中谷巌

2008年9月のリーマンショック後の12月に『資本主義はなぜ自壊したのか』という
本を書いている。著者の「転向」は話題になりテレビにもよく露出した。

中谷氏は「小泉・竹中構造改革」のブレーンであった。
結果として、アメリカから押し付けられた「新自由主義」は人、社会の不幸をもたらした。

手段はどうであれ、自由競争の中で上手に稼ぐことが「資本主義の正義」であり
職や財産を失うのは自己責任であるという考え方は間違っていることに気づいたのだ。

グローバル資本主義市場原理は「悪魔のシステム」であるとまで言い切っている。
著者自身も言っているように「懺悔の書」である。

中谷氏は経済学の欠陥をこう指摘している。

人間は社会的な動物であることをまるっきり忘れている。
個人が消費をする「市場」と意思決定する「政府」だけの世界で、「市場」と「政府」の間に位置する
「社会」の存在を見失っている。

そこには家族がいて、会社や宗教団体もある。人と人が支えあっていいる「社会」がある。
経済学の指標には現れないことも多く真実が隠れている。

経済学は人間のややこしい部分を無視している。
ロジックで議論できることだけを相手にしている。
しかし、「ややこしい部分」こそが人間や社会の本質であることを忘れている。

アメリカ経済学が前提としているのは、
歴史や社会から分離され自分の幸福を必死に追い求める利己的な個人であるとも言っている。

経済学的なロジックの追求の結果、金融工学のような理論が生まれ、金融崩壊の一因になったとも言われている。

私は投資家ソロスの言葉を思い出した。
市場は放置すれば「均衡」には向かわない。人間の意志とはかけ離れたところに向かってしまうという理論。

「経済学」が「人間を幸せにできる」のは、血も涙もある人間に対する「深い洞察力」を備えたときであろう。
経済学は人間を幸せにできるのか




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お江と戦国武将の妻たち   大和田哲男  角川文庫

(ミスターSです)

NHKの大河ドラマ「お江」が始まった。
昨年の「龍馬伝」の男臭いドラマから一転して、きらびやかな女たちの世界が映し出される。

歴史の女性像として、我々にインプットされているのは江戸城の「大奥」である・
歴史ドラマの定番のようなもので、世間から隔離された男子禁制の場である。

しかし、そういう先入観で「お江」を観ると戦国武将の妻たちが理解できなくなる。
「戦国武将の妻と江戸の妻」は全く違うのである。

著者は言う。
『夫の立ち回り次第では家の存続さえ危うく、まさに夫と生死を共にする戦国時代の妻と
安定した徳川時代の妻は明らかに違う』
本書はこれを検証している。

大河ドラマの一回目で
信長の妹「お市」が浅井長政に嫁ぐ場面がある。

政略結婚という男と女情報戦が始まったのだ。
信長が浅井長政との同盟をたくらんで仕掛けた結婚である。
結局失敗に終わり「お市」は戻るが、このような話が日常なのが戦国の世であった。
同盟化でありネットワーク化である。

経営戦略に置き換えて考えると良く分かる。
事業統合し経営資源のシナジー効果を狙い、経営基盤を強化することだ。
競合他社に勝つための競争戦略である。

戦国武将の妻たちは「内助の功」を超えた働きをしていた。
戦場で表にたった妻たちも多い。

戦国時代を終わらせたのも女性である。
関が原の合戦後、次第に天下の権を握り始める徳川家康豊臣の天下を
維持しようとする淀殿とが衝突した際に調停をしたのが次女、お初(常高院)である。
姉と妹の殺し合いを回避し、講和交渉に導いたのである。

戦国武将の妻たちは、夫と同じく歴史を動かした。
彼女たちを軸にして歴史は展開したともいえる。
お江と戦国武将の妻たち (角川ソフィア文庫)


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