ミスターSの本棚

ゴミ分別の異常な世界 杉本裕明 服部美佐子 幻灯舎

(ミスターSです。)


「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「資源ゴミ」の分別
どの家庭でも行っている。

自治体が回収する際の決まりごとである。
何のためにするのか。

資源のリサイクルとゴミの減量であると思っている。

家庭から回収されたゴミの行方を知っているだろうか。

私は良く分かっていない。
大多数の一般市民は知らないと思う。
「資源ゴミは本当にリサイクルされているのだろうか」

本書は全国の自治体の実態レポートである。

以前に取り上げたが科学者の武田邦彦さんの著書
環境問題はなぜウソがまかり通るのか」を読んで
いかにデタラメな考え方がまかり通っているかを知った。

本書では行政のデタラメが明るみになっている。

各自治体の実態を見ていくと「やりきれない気持ち」になってしまう。
金科玉条のごとく「リサイクル」を掲げ突き進む。

何の検証もなく、無駄を知りつつ莫大な税金を垂れ流す。
利権も絡んでくる。

著者は次のようにまとめている。

1、かかるお金と、それによって得られる効果を比較せよ。
2、常識を疑い、国や自治体の出した数字に惑わされるな。
3、緊張関係を持って、行政、市民との「協働」を進めよ。

環境問題に関心ある人には読んで欲しい。

きれいごとはないのである。

ゴミ分別の異常な世界―リサイクル社会の幻想 (幻冬舎新書) (新書)



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ビジネスの”常識”を疑え!   遠藤功   PHPビジネス新書

(ミスターSです。)


著者『見える化』という本を書いた経営コンサルタントである。
早稲田大学大学院の教授でもある。

学生に「今日から一切本は読むな」怒鳴ることがあるという。

ビジネススクールの学生であれば経営書やビジネス書を
貪欲読んで知識を自分のものにしなければならない。
矛盾した話である。

しかし、読むにつれて分かるようになる。
この矛盾を「分からせる」ことが本書の目的である。

ビジネス(あるいはビジネス書)で常識といわれている理論を
取り上げ「著者自身の考え」で再考する。

長年のビジネス体験裏付けられた「視点」が光る。
「著者自身の考え」で再考する。

「ビジネス常識」が打ち破られる瞬間である。
「眼からウロコ」の話が満載である。

「常識」の罠に陥らないためにはどうすればよいか。

●貪欲に勉強して、まずは常識を学ぶ。

逆説的な言い方になるが、常識を疑うためにはまず常識を
学ばなければならない。

●学んだ知識をベースにして・自分の「頭」で「考える」「判断する」
ことを常に意識する。

著者の「本は読むな」という意味はこれに集約される。

ビジネスの“常識”を疑え! (PHPビジネス新書) (新書)



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ポケットの中のダイヤモンド  ガンガジ 徳間書店

(ミスターSです。)

著者がインドで師と出会う。名はパパジという。
覚醒の物語である。

宝石商と泥棒の話から始まる。
宝石泥棒は客が買った宝石をポケットから盗むのを
生業としている。

あるときすばらしいダイヤモンドを客が買うのを見た。
泥棒はどうしても欲しくなりあとをつける。
今まで培った泥棒の技術を持ってしても発見できない。

宝石商は応える。
ダイヤをお前が一番隠しそうもないところに隠したのだ。
お前のポケットに。」

著者は話を展開していく。

「あなたは誰」「自分とは何か」「あなたの本当に求めているものは」
哲学的あるいは心理学的な古典である。

しかし、ガンガジの探求は実利レベル、表面レベルの話ではないことがわかる。
古典的な回答などない。

「あなたは誰」という問いに純粋意識の源まで探れば、そこには何もない
他のなにものとも区別できない自分に気づくという。

人間は「無知」だという。
仏教で言う「無明」に通じると思う。

自分で分かっていることは、単なる幻想かもしれない。

著者はまた重要なことを言っている。
呼んでいてハッとさせられたことである。

「苦悩」について次のように言っている。
苦悩とは痛みの正当化や苦難難、痛みを感傷的に受け取ったり大げさに
脚色することによって理性、感情、肉体が収縮した状態のことである。

どんな痛みも素直にありのままに経験してみる意思があれば
痛みの本質は知性であり、明快さ、喜び、平安である。

痛みに対しても抵抗をやめるという選択肢に多くの人は
気づいてないと指摘している。

苦悩も痛みも人生に降りかかってくるすべてを受け止め
味わう」ことが最も優れた解消法であるとインドの聖者が行っていたのを
思い出した。

「自らの存在」そのものを正面から素直に受け止めることが
ダイヤモンド発見の道である。

本著者のようなことを実践できるのは「悟り」があることだと思う。
いわゆる宗教者の中でもまれにしかいない。
残念だが現実である。

ポケットの中のダイヤモンド―あなたはすべてをもっている (単行本)




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日本は財政危機ではない!   高橋洋一   講談社

(ミスターSです。)


小泉政権ブレーンで元財務官僚である。
竹中大臣の盟友であったことも念頭に入れて読む必要がある。
2008年の財務省退職後に書かれた本である。

まず著者は「財政危機」を検証する。

財務省は「日本は834兆円もの債務を抱えている。」という。
(2007年度の実績で2009年は900兆円に膨らんでいる。)

しかしこれは「粗債務」と呼ばれるものであって
政府資産は除外されている。
日本の政府資産は538兆円に上り、これを粗債務から差し引くと
純債務は300兆円まで減少する。

「財政危機ではない」と主張する根拠である。
財務省はこの事実を言わない。

財務省の「増税キャンペーン」を強烈に批判する。
著者は古巣の財務省批判を展開してゆく。

マスコミに突如として登場した「霞ヶ関埋蔵金」騒動。

霞ヶ関の地下にから金塊が発掘されたのかと思った人も多いことだろう。
発掘した人が著者である。

予算には「一般会計」と「特別会計」がある。
「特別会計」における「積立金・余剰金・準備金」が「埋蔵金」である。
最大50兆円はあるという。

「埋蔵金の全貌」とその攻防をめぐって財務省・政治家バトル
詳細に書かれている。

増税の前に「税制改革」を主張する。
「アングラマネー」捕捉で消費税2%分の税収があるという。

国民総背番号制を導入すれば解決するという。

著者は古巣の財務省を批判する中で「官僚内閣制」という言葉を
使っている。
いい得て妙である。
鳩山政権は「政治主導」を目指している。

最後に、道州制の導入を提言している。
日本の財政を根本から変革するためである。

財務省を知り尽くした著者の「思い」にあふれた本である。

日本は財政危機ではない! (単行本)



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ニセモノはなぜ人をだますのか?   中島誠之助   角川書店

(ミスターSです。)

テレビ番組『開運!なんでも探偵団』の鑑定人として有名である。

本書を読んでまず感じたのは、長年プロの鑑定人として表も裏も
知り尽くした本物の人間が持つ「気迫」である。

ニセモノ」と「ホンモノ」

美術品、骨董品では世界中で真贋論争がある。
これほどまでに「ニセモノ」は多く巧妙である。

いとも簡単に人を騙すのである。
骨董品は現代の工業製品と違って生産が出来ない特殊なマーケットである。


社会の文化・伝統・人間の欲望・功名心・金銭欲等が絡む。
「ニセモノ」を追求すると見えてくるのだ。
著者はあますところなく話してくれる。

「ニセモノ」にひっかからないようにするにはどうするか。

いいものをたくさん見ることだという。
長い歴史の中で、人々の評判が高かったのもを見ることだ。
そこには特別な要因があるはずだという。

「ニセモノ」には「嫌味なライン」と「語り」が多いという。
この「語り」などひとが引っかかる最たる理由にもなる。

「ホンモノ」は寡黙であることが多い。
わかる人を「目利き」という。

「ニセモノ」を通して見た著者の人間観・社会観を紹介しよう。

「世の中には完全なものと不完全なものがある。
不完全なもの、あるいは気に入らないものを徹底排除
するとという考え方は危険である。
人間が生きづらい危険な社会になってしまう。

成熟した社会とはニセモノであっても許せる範囲で
許容するものである。いかえれば社会の文化度である。」

なんと含蓄のある言葉だろう。

「ニセモノ」と「ホンモノ」を通じて体得した著者の
「愛ある人間哲学」を感じる。

ニセモノはなぜ、人を騙すのか? (角川oneテーマ21 C 135) (新書)



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大失業時代   門倉貴史   祥伝社新書

(ミスターSです。)

2008年9月のリーマンショック以来雇用環境は悪化し続けている。
雇用崩壊といってもいい状況である。
企業業績が回復しないからである。

つい最近のテレビ報道で大学生の就職活動があった。
なんと100社いや200社近くを訪問しても内定がもらえない
学生の姿である。

現在抱えている社員を減らそうという動きの中で新規採用
抑制される。

仕事をしたくても職場がないのだ。
正社員にも忍び寄っている。

「大失業時代」の到来である。

社員の賃金はカットされる。
ボーナス大幅な減少を経験しているサラリーマンがほとんどである。

賃金の減少で消費が落ち込み更に企業業績が悪化する。
デフレスパイラルに突入しているのだ。

世界経済が回復する処方箋はまだない。

従来型の金融経済が崩壊したことは事実である。
調整後に新たな経済秩序が生まれるに違いなし。

リストラ地獄を生き抜くためのビジネスマンの心得も示している。

中でも「スキルを磨け」と強調している。
一例として「資格の取得」をあげている。

これからの世の中を生き抜く知恵を各人が見につけることが
求められていると思う。

大失業時代 (祥伝社新書150) (新書)



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ひらめき脳   茂木健一郎   新潮新書

(ミスターSです。)


テレビ番組でもおなじみの脳科学者の本である。

誰もが経験することではあるが
考え続けていて突然「分かった!」という感覚が訪れたりする。
「アハ!体験」といって「ひらめきの一瞬」である。

このときは脳内の神経伝達物質ドーパミンを放出するという。
脳は快楽を体験するのだ。

「ひらめき」については脳科学的研究がなされている。

「ひらめき」は突然やってくることから「学習」とは相反する
ことのように思わている。

しかし、現代の脳科学では
新しいものを生み出す「ひらめき」も「学習」の一部と考えられている。
神経細胞が繋ぎ合わされることを意味している。

この本を読んでいて次のことに私自身ひらめいた。
創造性とは「体験×意欲」である。

意欲さえあれば、年をとることは創造性にとって有利になることである。
残念なことに多くの人が「創造性」は若い人の特権だと思い込んで
自ら「意欲」を喪失していると思う。

では「ひらめき」をつかむにはどうしたらよいだろうか。
無意識との対話が必要だという。
「自分の内面との対話」である。
自分が感じていることを注意深く意識せよということである。

会話はひらめきの連続らしい。
他人とのコミュニケーションのみならず脳内の
コミュニケーションも重要だという。

「ひらめき」を意識することで人生はより豊かになるに違いないと思う。

ひらめき脳 (新潮新書) (新書)



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新しい階級社会  新しい階級闘争   橋本健二  光文社

(ミスターSです。)

「階級」と聞いて思い出されるのはマルクスである。

マルクスの「資本論」といっても今の若い人たちには無縁であろう。
70年安保を経験した世代までである。

マルクスはいった。
社会には「資本家階級」と「労働者階級」が存在し「資本家階級」は
「労働者階級」を搾取し、労働者はますます疲弊していくと理論付けた。

共産主義国家が次々に破綻し、世界は大きく変わった。
先進国家に見られる「格差」の進展である。

著者はこれを新しい階級の出現と見ている。
特に日本の「格差」の現状を分析している。


特に問題なのは、若者の中に形成されている巨大な貧困層であるという。
いわゆるフリーターの激増である。

生涯賃金の試算では男性が約6500万円で正社員の27%に過ぎない。
25歳以下(在学者既婚女性を除く)の若者のうち約29%がフリーターである。

彼らもこれから年を取り高齢化していく。
しかし、正社員になる道はほとんどない。

非婚化ホームレス化につながっていく。
犯罪も増加するであろう。

年収が200万円未満のワーキングプアといわれる人は全労働者の3割を
占めている。

貧困家庭の子どもたちは大学への進学も制限される結果
貧困の連鎖も生まれてくる。

著者は現代日本の階級を五つのグループに分けている。

1、資本家階級    豊かで野心的な保守政治の担い手
2、新中間階級    知的でリベラルな新興階級
3、旧中間階級    転機に立つ伝統的中間階級
4、労働者階級   「中の下」で眠るプロレタリアート
5、アンダークラス 「新しい階級社会」の最下層

新しい階級間男闘争が生まれている。

著者は言う。

所得も同じというような完全平等社会を目指しているわけではない。
能力と努力で報酬が違うのは当然である。

しかし、本人の能力努力を超えたところで格差が拡大する社会に未来はない。
機会の平等が破壊され、社会は活力を失い、社会的な損失が大きいのである。

政治の力を期待したい。


新しい階級社会 新しい階級闘争 [格差]ですまされない現実 (単行本(ソフトカバー))



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カラオケ秘史  烏賀陽弘道   新潮新書

(ミスターSです。)


「創意工夫の世界革命」が副題である。

一次会の後「カラオケ」に行くグループは多い。
カラオケボックス」は身近にある。

スナックに入ってもカラオケは必ずある。
いつのころからか「カラオケ」が生活の一部になっていることに
気づかされる。

日本人が世界に誇る発明品であり、巨大マーケットを創造した。
産業界への貢献度は計り知れない。

「カラオケを発明した人はいるのだろうか。」
「現在のカラオケまでの変遷はどのようになっているのか。」

そんな疑問に答えてくれるのが本書である。

私も良く覚えているが 、1999年8月
アメリカの「タイム」誌が「21世紀に最も影響を与えたアジア人
を特集した。

その一人としてとりあげられたのが井上大祐(イノウエダイスケ)である。
選ばれた日本人は6人。
昭和天皇ソニー盛田昭夫・映画の黒澤明デザイナー三宅一生
トヨタ豊田英二である。

井上が特許とっていれば100億円以上の資産は作れたとよく言われる。
この質問にはうんざりだという。

もともと金銭欲で発明した機械ではない。
抜群の記憶力で膨大な数のレパートリーを頭の中に蓄積し、客に合わせて
テンポキーを調整する演奏を始めた。

「カラオケ」の発想の原点である。
大阪の電気街テープを買い録音を始めたのだ。

カラオケ機器の1号機が出来たのが1971年1月ごろである。
これからカラオケの爆発が始まっていくのである。

「カラオケボックス」の考案者の誕生秘話も面白い。
さらに「通信カラオケ」誕生の話へと進展する。

「カラオケ」が無ければ素人が人前で歌う機会など
無かったであろう。
のど自慢」で歌うことしか思いつかない。

まさに創造性にあふれた日本人の世界革命の話である。

カラオケ秘史―創意工夫の世界革命 (新潮新書) (新書)



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世界を不幸にしたグローバリズムの正体  スティグリッツ  徳間書店

(ミスターSです。)

読みたかった本である。
400ページの分厚い本である。

本書は2002年に翻訳されている。
この間の日本及び世界経済の変遷を振り返りながら読むと良く分かる。

グローバリズム正体である。

日本では「小泉構造改革」の名の下に市場原理主義経済が進展し
「失業」と「格差」が増大していった。

世界は2008年9月「リーマンショック」で世界恐慌に突入した。
ブッシュ政権の行過ぎた市場原理主義が背景にある。

著者のスティグリッツ氏は2001年ノーベル経済学賞を受賞し
クリントン政権の経済ブレーンである。

本書の論旨は国際機関であるIMF(国際通貨基金)への批判である。
IMFが推し進めるグローバリゼーションの功罪を検証し、
真のグローバリゼーションは何かを問い、処方箋を書いている。

確かに国際貿易に門戸を開放することによって、輸出が促進され
経済が成長し、人々の暮らしぶりか良くなった。

しかし、その恩恵マイナス面からみれば遥かに少ないものだ。

グローバリゼーションによって利益を得る国、一方でま底なの貧困
に転落をする国が生まれているのは事実である。

グローバリゼーション推進派の巧妙な策略がある。
覇権主義者の介入強化と相手国に対する規制強化である。

IMFをはじめとする国際経済期間は、援助国に対し資本援助をする
代償として国家の主権を平気で踏みにじることをやる。
債権国の競争モデルの押し付けである。

言い方を変えれば「植民地支配」である。
その結果もたらされるのは「貧困」「失業」「犯罪」の増加である。。

IMFは自らの利益しか考えない。相手国の利益は考えないのである。
極めて公正さに欠けているという。

IMFのような国際機関の顔をしていても、実態はアメリカ金融界
背後にいることも忘れてはならない。
アメリカの金融界の利益が第一になる構造である。

韓国は経済危機に陥りIMFの介入があったが、IMFの言われたととおり
のことをしなかった。
銀行閉鎖に反対したのである。そのお陰で経済復興がより進んだ。

世界を『幸せにする』グローバリゼーションとは何か。

国際公共機関設立してガバナンスの強化をして透明性
確保がかポイントであると訴える。

気まぐれ資本市場に規律を守らせることが重要だという。

IMF,世界銀行をはじめ国際機関を改革することが先進諸国の努めであると
結んでいる。

世界を不幸にしたグローバリズムの正体 (単行本)



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このブログはミスターSと、その仲間で読んだ本の所感等を書いています。私ことミスターSはフォトリーディングという特技で、1年間に365冊以上の本を読むようにしてます。このブログを読んで、気になった本があったら、ぜひ読んでみてください。

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